写真や動画の”データ量”ってどのくらい?意外と知らない!知っておくと便利なデータ量のお話。

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 いつの間にかスマートフォンのストレージ容量が不足していた、なんてことありませんか。ソフトウェアのアップデートやアプリのインストールができなかったり、写真や動画が撮れなくなったりという経験がある方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
 このように空き容量が不足した場合、みなさんはどのように対処していますか。スマホの場合、とりあえず不要なアプリを削除する、GoogleフォトやiCloudへバックアップした写真を削除する、などでしょうか。パソコンの場合はそれらに加えて、外付けハードディスクやクラウドにデータを移行したり、もしくは内蔵ハードディスクを大容量のものに交換したりするなどといった対処をされているかもしれません。
 空き容量が不足した場合、写真や動画などのデータはどのくらいの量なのか、などを知っておくと、例えばスマホやSDカードなどを選ぶ際にも自分にベストなストレージ容量を選択することができます。また、撮影した写真や動画などのデータを管理する際にもデータ量の知識は役立ちます。
 今回は、知っているようで意外と知らない、普段から何気なく持っている写真や動画、そのデータ量はどのくらいなのか、またその物差しとなるデータ容量の単位について説明していきます。

1.普段使うデータ量ってどのくらい?写真や動画は?GB、TBって?

 最初に、データ容量の単位について確認していきましょう。容量の単位を把握することで、データがどのくらいの量であるかなんとなく感覚がつかめるようになります。そこでまず、データ容量単位の一覧を作成しましたのでご覧ください(表1)。

表1

 ヨタバイトなんて、0を数えるのも大変ですね。これでは全くイメージが沸かないと思います。そこでまずは、身近で使用している写真や動画を例にみてみましょう(表2)。

表2

※1.KIOXI パーソナル-カード&USBメモリ(日本)「保存可能なデータ量の目安 」参照

※2. 使用するカメラや撮影モード(ファインモード、ベーシックモード等)の画質によっても大きく変わります。一般的な写真の画素数による容量の目安です。

 以上のように、普段わたしたち が耳にするのがメガバイト(MB)、ギガバイト(GB)ですね。また最近はカメラの高画質化によって普段から扱うデータ量も増加しており、外付けHDDの容量はテラバイト(TB)が一般的となってきました。そして2019年2月には、世界初の容量1TBとなるmicroSDカードが発表されましたので、だんだん見聞きすることが増えてきました※3
 ちなみに1TBはどれくらいでしょう。例えば、4.7GBのDVDなら約211枚分なので「映画を1ヶ月に4本観たとして約4年分」、16GBのスマホなら約62台分なので「2年に1度買い換えたとして、約31年分」、1冊100MBの文庫本なら10,000冊分なので「1日に1冊読んだとして、約27年分」です※4。意外と結構な量を保存できるのだなと思われるかもしれませんが、8K、4Kの動画や高画質の写真を撮り溜めていると、あっという間に1TBに達している方も多いようです。
 ペタバイト(PB)以降 は、普段あまり耳にしない単位だと思います。身近な例はあまりないですが、すでにその単位でデータを管理し始めている企業や研究機関もあります。
 PBの次はエクサバイト(EB)ですが、こちらは飛ばしゼタバイト(ZB)のお話をさせていただきます。普段個人では関わることはない数字ですが、興味深い数字が出てきたのでご紹介しておきます。その数字とは、"175ゼタバイト"。2018年11月に「米国の調査会社IDCが予測した2025年に世界中で消費されるデジタルデータの総量※5」です。近年の、4K・8K、VR・ARなどの映像データの激増、画像・音声認識、AI・機械学習、5GなどのICTの進展によるデータ活用の拡大などで、データ量が激増。急速にデジタル社会が進んでいます。
 大量データを長期保管するといえば、磁気テープが一般的ですが、実はDNAにデータを保存する研究もされています。まだ速度などで難点はありますが、将来的にはデータ激増の解決策になるかもしれません。

※3. IT系ニュースサイト GigaZINE「世界初の容量1TBのmicroSDカードをサンディスクとMicronが同時発表 」(最終更新日:2019/02/26)

※4.Teracloud サービス全般「1TBとはどれくらいの容量ですか? 」(最終更新日:2016/1/28)参照

※5. KEYENCE Japan「ものづくりの現場トピックス 」より引用。出典はIDC「DATA AGE 2025 」(2018年11月)

まとめ

 どのデータがどのくらいの量があるかを知っておけば、ストレージ容量が不足したらただ単に消していくのではなく、消す際に優先順位をつけて整理整頓できます。また、自分にあったストレージ容量の携帯やパソコンを選ぶときに役立ちます。さらに、今後増え続けるデータ量を管理していく際にもその知識は重要となってきます。
 この機会に、自身が扱っているデータの量はどれくらいなのか、実一度確認してみてはいかがでしょうか。

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